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ジャズでコミュニケーション?

情報元
ScienceShot: Jazz Music Activates Some Language Centers of Brain

ジャズを即興で演奏すると、脳の中の言語野が活性化させることが分かりました。

ジャズが好きな人は良く知っていると思いますが、ジャズの醍醐味は即興演奏。聴いている人は楽器を通して話しかけてられている様に感じると言います。もともとはジャズに即興演奏を持ち込んだのはArt Tatumという人らしいです。佐村○内さんと違ってほんとに視覚障害があった、著名なジャズミュージシャンです。

今回の実験ではジャズピアニストにtrading foursというのをやってもらいました。これは2人の演奏者が4小節ずつ即興で演奏しあうというものです。このときに脳内で何が起きているかをfMRI (functional MRI)という機械で調べました。すると、脳内の言語野、特に言葉を組み立てるのに使われるのと同じような部位が活性化していました。つまり、即興演奏をするときは話しかける時と同じような処理が脳内で行われているかもしれないという発見です。話しかけるのと演奏するのではコミュニケーションの手段としては全く違いますが、同じような処理が脳に要求されるのです。

音楽が好きな人は音楽は言葉にできない何かを伝えられると言いますから、やっぱり音楽はコミュニケーションの一種なのかもしれません。

元の論文:Neural Substrates of Interactive Musical Improvisation: An fMRI Study of ‘Trading Fours’ in Jazz

テーマ:雑学・情報 - ジャンル:学問・文化・芸術

動く遺伝子による分化制御

今回の論文
DNA hypomethylation within specific transposable element families associates with tissue-specific enhancer landscape.
Xie M1, Hong C, Zhang B, Lowdon RF, Xing X, Li D, Zhou X, Lee HJ, Maire CL, Ligon KL, Gascard P, Sigaroudinia M, Tlsty TD, Kadlecek T, Weiss A, O'Geen H,Farnham PJ, Madden PA, Mungall AJ, Tam A, Kamoh B, Cho S, Moore R, Hirst M, Marra MA, Costello JF, Wang T.
Nat Genet. 2013 Jul;45(7):836-41

簡単に言うと、
トランスポゾンのサブファミリーのメチル化が組織特異的なエンハンサーとかかわっている

背景として、
トランスポーサブルエレメント(TE)はDNAのコピーを作り、他の位置に挿入するという不思議な因子で、ヒトゲノムの大半を占めており、転写因子が結合するなど発現制御等に役割を果たすと考えられている領域。今回、TE中のDNAメチル化に注目した。TEを928個のサブファミリーに分類し、様々な種類の細胞のメチル化パターンを見てみると、組織ごとに異なるサブファミリーでhypomethylationがおきていた。さらにその領域でエンハンサーのマークであるH3K4me1, p300が存在しており、レポーターアッセイでもエンハンサー活性を確認できた。その付近には組織特異的な転写因子も存在していた。TEって組織特異的な遺伝子制御ネットワークに重要ですという話。
メチル化領域の特定にはMeDIP-Seq(抗メチル化DNA抗体で沈降させる)とMRE-Seq(メチル化DNAを切らない制限酵素で処理し、非メチル化領域を特定する)を使用。TEをサブファミリー毎に分類してメチル化を調べたところ、組織特異的だった。特異性を示したTEはERV,LTR,DNAトランスポゾンファミリー(レトロトランスポゾンと違い、RNAになることなく動ける因子)だった。そのTEサブファミリーの分布を調べると、その組織に関わる遺伝子付近に見られた。
ヒストン修飾H3K4me1, H3K4me3, H3K27me3 , H3K36me3とH3K9me3)のChIP-Seqデータも同様に、TEサブファミリーごとに分類して調べた。すると、MREのピークが高くなる組織、サブファミリーではH3K4me1とp300のピークも高くなり、エンハンサーとなっていることが予想された。
試しに ERAP1の上流のLTR77とGFRA1の上流のLFSINEについて血球、胸部、脳の細胞で調べてみた。細胞はバイサルファイトでもhメチル化レベルを確認し、レポーターアッセイを行ったところ、LTR77でのmethylationレベルが低い血球細胞で強い発現が見られ、脳の細胞からは見られなかった。逆にLFSINEでのmethylationレベルが低い脳の細胞では強い発現が見られ、血球細胞からは見られなかった。したがってTEが遺伝子発現に関与しており、アノテーションが付いてなかったが、重要なものであることが判明。
さらに転写因子のChIP-Seqと比較すると、組織特異的な転写因子がhypomethylatedTEサブファミリーに見つかる傾向があり、TEがエンハンサーと共に転写因子の結合も制御している可能性が示された。

個人的には、
TEがうまいこと組織特異的な遺伝子の上流に入ったなというかんじ。もしかしたら特定のTEサブファミリー付近にある遺伝子が変化してもうなった可能性もあるけど、トランスポーザブルであることを考えると、TE自体が特定の遺伝子の上流に移動した可能性のほうが高いだろう。TEは進化との関わりも深いし、進化の途中でTEが適切な遺伝子付近に来ることで単細胞から複雑な多細胞生物になったのかも。他の下等な生物でもやって欲しいね。

What a beutiful science world!

Science is beautiful


やっぱり科学はしいものなんです。芸術なんです。
しくなければ科学じゃない!

ちなみに多くの人にとっては難解な数式ですが、数学者にとってはしいものらしく、数学者が数式を見たときに普通の人がきれいなものを見たときと同じような反応が脳内で起きるらしいです。最もしい数式と呼ばれるオイラーの等式なんかみた日には数学者は恍惚の表情になることでしょう。

No.12 LINEが細胞を支えてる

今回の論文
Stable C0T-1 Repeat RNA Is Abundant and Is Associated with Euchromatic Interphase Chromosomes
Lisa L. Hall, Dawn M. Carone, Alvin V. Gomez, Heather J. Kolpa, Meg Byron, Nitish Mehta,
Frank O. Fackelmayer, and Jeanne B. Lawrence
Cell 156, 907–919, February 27

簡単に言うと
LINEと呼ばれる長いリピート配列の領域から転写されるRNAが大量に存在し、間期のユークロマチンと結合しているという内容

背景として、
ヒトゲノムの半分近くはリピート領域からなっています。前回、前々回触れたセントロメアやテロメアのようなタンデムリピートがよく研究されていますが、割合として一番高いのはとびとびに現れるリピートで長いリピートのLINE、短いリピートのSINEなどがあります。不思議なことにリピートは進化的な観点からみるとあまり保存されていないのですが、複雑な生物ほど多様になっています。
前回、前々回でも出てきたncRNAですが、昔はごくごくまれにしか見つかっていませんでしたが、ここ十年くらいで多様なncRNAが細胞内に存在することが明らかになってきました。ただ、ゲノムの大部分を占めるLINEなどから生じるncRNAには未知な部分が多かったのです。
実はこれまでにも何かしらのRNAもクロマチン構造を支えるのに重要な役割を担っているといわれてきたのですが、今回の研究からLINEからの転写産物であることがわかりました。LINEといってもSNSのLINEではありません。

具体的には、
まずはcot-1のプローブを使ってin situ hybridizationを行った。核内全体的にシグナルが得られたが、DAPIのシグナルが強いところや核小体には見つからなかった。また、分裂期にもなくなっていた。どの程度cot-1RNAが核内にあるかをrRNAと比較したところ、rRNAよりもシグナルが強く、大量にあることが判明。
XistなどのncRNAは、転写後拡散していかず、その場にとどまることが多い。cot-1RNAも同様である可能性がある。この可能性について調べてみた。ヒトの4番染色体をマウスの細胞にいれて、ハイブリッド細胞を作製し、cot-1 RNAの局在を調べてみた(マウスとヒトのcot1はあまり似ていない配列なので識別できる)。cot-1 RNAはヒトの4番染色体付近にのみ見られ、拡散していかないことが判明。Xistと似たような性質だった。念のため、ゲノム上の転写副産物によるものでないか調べるため、第4染色体全体を染めるプローブで第4染色体全体から転写されるRNAの検出を行った。cot-1プローブをコンペティターとして入れるとシグナルがほとんど得られないが、cot-1を抜くと強いシグナルが得られた。したがって、cot-1 配列をもつRNAが転写され、その場にとどまっていることが判明した。
intronのような不要なRNAと違い、Xistのようにクロマチンに結合するRNAは安定で、転写を阻害しても分解されない。そこでcot 1 RNAについて調べて見ると、かなり安定で何時間たってもほとんど分解されず、かなり安定であることが分かった。(転写阻害がちゃんとできていることは確認済み)丸一日たっても拡散していかないことからクロマチンと結合していると考えられ、RNApolIIIによる転写も一部あるらしいことも判明。
L1が多い
結合部位を詳しく調べてみると、ヌクレオソームではなくscaffoldに存在しており、強固な結合を見せた。scaffoldタンパク質に変異を入れるとこのRNAが拡散していった。RNA-FISHでは強いシグナルが得られるのに対し、RT-qPCRなどで検出されないのはRNAが抽出されないからではと主張。
過去にCot1-RNAを除くとサイレンシングが起きることを見つけていたので、もしかしたらcot1 RNAをつぶすとヘテロクロマチンが広がるんじゃないかと考えた。電顕で見てみると、ヘテロクロマチン領域が広がっているようだった。

個人的には、
ユークロマチンをささえるncRNAって見つかったの初めてじゃないかな?scaffoldに結合しているというのも興味深い。マウスの細胞とのハイブリッドを作るというアプローチはなるほどと思った。面白いアイディアだと思う。Cot-1つぶしてヘテロクロマチンが広がった時ってヒストンのメチル化とかも広がるんかな?RNA抽出しても抽出されないのだとしたら、同様のRNAも存在しうるわけで、scaffoldの構成要素も興味が出てきた。LINEから発現するL1ってDNAのコピペに使われるRNAがあるけど、レトロトランスポゾンには他にもいろいろ転写産物があってなんだかよくわからん。

テーマ:自然科学 - ジャンル:学問・文化・芸術

増刊号 恐竜が鳥になったとき

情報元
ScienceShot: When Did Feathered Dinosaurs Become Birds?

恐竜はいつ鳥になったのかという話。中国のグループが現代に生きる生物と1.2-1.6億年前生きていた生き物の化石のメラノソームという色素体に注目してみた。現代の生物の爬虫類ではメラノソームは卵形ですがベイピアオサウルスという恐竜のように、dinofuzzというフィラメントをもつ恐竜のメラノソームも卵形でした。しかし、マニラプトルという種類の恐竜ではメラノソームの形はバラバラで、細長くなっているものが多くなっており、現代の保温生物(鳥や哺乳類など)と同じような特徴を持っていました。したがって、このあたりで保温生物が出てきたのだろうということです。ちなみに見た目は遠くから見るとほかの恐竜みたいだけど、羽のようなものが見られる恐竜です。(画像が見たかったらググってね)

哺乳類っていつごろでてきたんだろ。哺乳類もマニラプトルの系列なのか?それとも羽の代わりに体毛を持って保温動物になった別の生物なのか?

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