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子供の頃の記憶がなくなる理由が判明

情報元
New brain cells erase old memories

みなさんの人生で最も古い記憶はいつごろのものですか?人によって小さいころの記憶が鮮明に残っている人や、幼稚園の頃までは全く残っておらず、中学生のころからポツポツと覚えている人など様々ですが、少なくとも物心がつく前の記憶はほとんど残っていない場合が多いと思います。今回この理由が、記憶に重要な海馬という部分でニューロンが新しく作られるためであるということが明らかになりました。直感的には神経細胞が多いほうが記憶力がよさそうですが、実は逆とのことです。

今回の実験ではマウスを使いました。海馬の細胞は生まれた直後は急速に増え、その後はゆっくりと細胞分裂を繰り返します。そのため、生まれた直後は新しい神経細胞がたくさん作られ、逆に大人になると新しい神経細胞は少ないことがわかりました。記憶という点に着目すると、マウスも小さいころの記憶というのはなくなるようで、条件づけによる学習をさせると、生まれたてのマウスは学習したことを1日しか覚えていないのに、大人のマウスは少なくとも1か月は忘れませんでした。つまり、神経細胞が作られるということと記憶の維持は逆の関係にあるということがわかりました。
次に本当に神経細胞を作ることで記憶がなくなるかを調べました。まず、ランニングによって神経細胞が増えることが知られているため、あらかじめ恐怖による条件づけで学習させたマウスに走って新しい神経細胞を作らせました。すると、走る前に覚えた恐怖というのを忘れている傾向になりました。ちなみにランニングをさせた後に学習をさせた場合は特に効果は見られませんでした。さらに神経細胞を増えなくなるようにコントロールできる遺伝子組み換えマウスを使い、新しく神経細胞を作れなくしたところ、ランニングをしても記憶はなくなりませんでした。ランニングの代わりに神経細胞を作る効果がある薬(メマンチンとフルオキセチン)を使っても記憶がなくなり、遺伝子組み換えマウスでは記憶がなくなることはありませんでした。次に、生まれたての遺伝子組み換えマウスに学習をさせたところ、コントロールとは違って、1週間後でも学習したことを覚えていました。
最後に、小さいころの記憶がなくならないモルモットなどを使い、ランニングまたは薬によって神経細胞を作らせたところ、やはり記憶がなくなったとのことです。

著者曰く、記憶は複雑な神経回路によって維持されるものだから、新しいニューロンが入ってくることでこの回路が乱れてしまうのだろうとのこと。昔の記憶はなくなるけど新しいことを覚えるには有利になるかもとも言ってます。昔の記憶があまりないことに不安を抱いてる人は、神経細胞が活発に作られていたという証拠ですので気に病む必要はありません。むしろ、脳に複雑なネットワークが作られ、これから新しい記憶を作るには優れていると思ってポジティブにいきましょう。逆に覚えすぎてて不安ならランニングでニューロンを作りましょう。

元の論文
Hippocampal Neurogenesis Regulates Forgetting During Adulthood and Infancy
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テーマ:雑学・情報 - ジャンル:学問・文化・芸術

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