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移植用の臓器の長時間保存方法

情報元
Supercooled livers last for days

日本で脳死患者の臓器移植が行われて早15年たちます。しかし、依然として臓器不足で、移植を受けられず死んでしまう人が続いています。その原因の一つがタイミング。臓器は長期保存ができず、ドナーの死後わずかな間に適合する患者を探し出し、運び、移植しなければなりません。この間わずか6~12時間しかありません。そのため臓器を提供する人と提供を受ける人がある程度近くにいてすぐに移植を受けられる状態でなければなりません。そのため、時間的な制約によって臓器提供を受けられない場合があるのです。そこで、より長時間保存しておければこのようなの問題が解消できると考えられます。今回はその問題を解決しようという研究で、ラットで3日間保存した臓器を移植することに成功したという報告がありました。

方法は過冷却を利用した方法。過冷却とは凝固点よりも低い温度になっても凍らない現象です。これまでは組織を冷凍保存できないかという研究がされてきましたが、培養細胞ならともかく、組織では冷凍と解凍によるダメージが大きく、成功していません。今回の手法は冷凍を避けることでダメージを与えず、細胞の活動がほぼ停止した状態を保てます。今回はラット取り出した肝臓をメチルグルコースをなどを含んだ溶液に浸け、4度までゆっくりと下げます。その後凍らないようにー6度まで温度を下げました。72h後、臓器移植を行ったところ、既存の方法では組織が機能せずにすべてのラットが死んでしまったのに対し、今回の手法では100%のラットが三ヵ月後も生き残りました。

人の臓器でどのくらいの期間保存できるかは不明ですが、今後2~3年くらいで人の組織を使った実験が行われると思います。人でも2~3日臓器を保存できるようなら提供を受ける人を探す余裕ができるだけでなく、海外など広いエリアから臓器を輸送することも可能になるでしょう。少しは臓器不足の解消に役に立つのではないでしょうか。
Supercooledliver02_FORWEB.jpg
(過冷却と灌流装置による臓器の保存装置。ラットの肝臓を保存しているところ。画像は情報元の記事より)

元の論文
Supercooling enables long-term transplantation survival following 4 days of liver preservation
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