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健康な肥満と不健康な肥満の違い

情報元
Can you be obese and still be healthy?

先進国では深刻な悩みである肥満。でも実は肥満のでも健康上なにも問題がない人たちがいるという主張があります。通常、肥満の人は血糖値や血圧が高く、糖尿病や心臓病のリスクが高くなるのですが、体重が明らかに標準値をオーバーしているのに血糖値や血圧に何も問題が起きないのです。本当に健康な肥満かどうかはいろいろ議論がされていますが、健康な肥満は不健康な肥満になる前段階なのではないかと言われています。今回、健康な肥満の人たちと不健康な肥満の人たちの違いを決めるタンパク質が同定されました。

今回同定されたタンパク質はHO-1(heme oxygenase-1)というタンパク質です。肥満で、病気のない人44人について調べると、27人にインスリン耐性があり、血糖値が下がりにいという糖尿病の兆候が見られました。しかし、17人はインスリンに対する反応は正常でした。この2つのグループの生体組織検査を行うと、HO-1に約2倍の差が見られました。そこでHO-1の量がインスリンに対する反応の違いを引き起こしているのか調べるため、HO-1ノックアウトマウスを作製し、高カロリー食を与えました。野生型もノックアウトマウスも太っていくのですが、ノックアウトマウスは太ってもインスリンに対する感受性が高いままでした。逆にHO-1を強く発現する組み換えマウスでは通常の食事でもインスリン耐性が見られました。肥満と炎症には深いかかわりがあり、食べ過ぎるとインスリンを生産するすい臓の細胞が炎症を起こし、死んでしまうことによりインスリンが作られなくなり、2型糖尿病が引き起こされます。HO-1はもともと炎症を抑制するタンパク質と考えられてきましたが、ノックアウトマウスでは高カロリー食を続けても炎症は抑えられていました。

実際に人でも太っている人は細い人よりもHO-1が多く発現しているそうで、メタボかどうかの指標になりそうです。またHO-1を阻害すれば体重は減らなくても生活習慣病の症状は和らぐでしょうから、HO-1阻害剤は薬としての需要がありそうです。メタボはエピジェネティックに遺伝すると言われていますので、これから子供を作る人は今のうちに治しておきましょう。
sn-obesityH.jpg
(どちらも太っちょマウスだが、一方は健康で、もう一方は不健康。見た目には分からない。画像は情報元の記事より)

元の論文
Heme Oxygenase-1 Drives Metaflammation and Insulin Resistance in Mouse and Man
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テーマ:自然科学 - ジャンル:学問・文化・芸術

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