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プロテアソーム阻害で筋ジストロフィーの緩和

筋ジストロフィーという病気をご存知でしょうか。長いこと生きている人は一人くらい筋ジストロフィーの患者に出会ったことがあるかもしれません。これは複数種類に分類でき、症状は多少違うものの、基本的に遺伝性の病気で、筋肉の萎縮が起こります。現在のところ根本的な治療方法は余りません。今回、筋ジストロフィー治療の新たな戦略となりうる発見がありました。

筋肉にはジスフェリンというタンパク質があり、それをコードしているDYSHという遺伝子に変異が入ることが筋ジストロフィーの原因です。実はジスフェリンは変異が入っていても、機能上は問題ないことが最近明らかになりました。しかし、変異が入ることで細胞内の清浄機能により分解されてしまい、機能が発揮できないということが分かりました。今回、Arg555Trp変異が入った患者にbortezomibというプロテアソーム阻害剤を投与し、血液の細胞と筋肉の細胞内のジスフェリンの遺伝子発現を調べました。bortezomibを投与したことで変異が入ったジスフェリンが大量に発現しており、本来いるべき場所である筋繊維のを包む筋鞘に局在していました。さらに変異が入ったジスフェリンも機能を果たせており、プロテアソームの阻害というのが似たような原因の病気の治療にも役立つのではといっています。

個人的には長期間投与した場合の副作用が気になります。プロテアソームは細胞内の不要なタンパク質を分解してくれているわけですが、阻害することで細胞内にゴミがたまってしまうわけです。プロテアソームの阻害による治療をするとしても一定期間のインターバルで投与して進行を遅らせることくらいしか出来ないのではないかと思います。
ちなみに最近アイス・バケツ・チャレンジで話題の筋萎縮性側索硬化症は症状は似ているものの、別の病気です。

元の論文
Proteasome inhibitors increase missense mutated dysferlin in patients with muscular dystrophy
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テーマ:自然科学 - ジャンル:学問・文化・芸術

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