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ワインづくりとプリオン

情報元
A link between mad cow and winemaking?

私たちが食べるものは、肉やコメのようなもの以外にもお酒や納豆、チーズなどの発酵食品もたくさんあります。そういった意味では発酵というのは今や生活には欠かせないものになっています。困ったことに、ワインやビールを作るためにブドウや麦を発酵させている時に、スタック(stuck fermentationのこと)と呼ばれる、発酵が途中で止まってしまう現象がおきることがあります。発酵が止まってしまえば糖が残ったままになり、飲み物として味が台無しになってしまったりします。これは、酵母がグルコース以外の糖を使い始めてしまい、それにより発酵が止まってしまうもので、ワイン造りの慢性的な問題となっています。今回、発酵がスタックするメカニズムが解明しました。

発酵をさせる為には液中にブドウ糖が存在することが必須で、グルコース抑制という現象を起こす必要があります。グルコース抑制とは他の糖があってもグルコースを優先的に消費し、他の糖など炭素源の代謝にかかわる遺伝子の発現を抑制する現象です。これによりグルコースからアルコールを作ることが可能になっています。しかし、実は酵母は時々[GAR+]というプリオン(高次構造に異常を起こしたタンパク質のことで、感染する。狂牛病などの原因。)を引き起こすシグナルを出していることが判明しました。このプリオンがグルコース抑制を干渉し、他の糖の分解をさせることで、発酵がスタックしていることが判明しました。ちなみにこのようなプリオンを引き起こすのは、長期的に見たときには作られたエタノールにより、自分自身の育成を阻害する可能性があり、生存率を上げるために役立っていると考えられます。筆者曰く、スタックが起き始めた段階ならば、二酸化硫黄を加えてプリオンを引き起こすシグナルを出している菌を殺せばスタックを回避できるかもとのこと。
発酵がスタックするのはプリオンを引き起こすシグナルが放出されるからという話でした。このようにプリオンを引き起こすシグナルは他の細菌でも見られ、発酵食品全般にかかわる問題と言えます。狂牛病とは異なるメカニズムなんだそうですが、狂牛病の原因プリオンはどうやって起きたのでしょうか。

元の論文
Cross-Kingdom Chemical Communication Drives a Heritable, Mutually Beneficial Prion-Based Transformation of Metabolism
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テーマ:自然科学 - ジャンル:学問・文化・芸術

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