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再生能力は良い能力か

巷ではiPS細胞による再生医療の臨床実験が行われ、失った組織を再生できる夢のような手法であると、非常に高い注目を集めています。人間は四肢が切れたら当然ながら再生はしませんが、動物の中には再生できる生物がいます。それがサンショウウオなどのサラマンダーという種類の動物です。現存する4つ足の動物では唯一高い再生能力を持っていて、完全に肢を再生できます。この再生能力の高さを人に応用できないかという研究などもあるのですが、今回の研究はちょっと違っていて、生物の歴史上、一体いつごろからこのような能力を持ったのかというものです。

サラマンダーは再生能力が高くても、組織がひどく傷付いていると正しく再生できません。同じところを繰り返し切断していると、余計なものがくっついたり、あったはずのものが無いという体の変形が起きます。今回、およそ3億年前の化石からサラマンダーに見られるような変形が見つかりました。その生物はサラマンダー同様両生類で、Micromelerpetonという既に絶滅した種です。

これまで、サラマンダーのような再生能力を持つ生物が、四足の動物では他にいない(四足で無ければプラナリアなどは高い再生能力を持つ)こともあり、この能力は比較的最近見につけたものだと思われてきました。しかし、今回の発見はそれとは違い、少なくとも3億年前には再生能力を身に着けた生物がいたということになります。3億年も前から存在していたにも関わらず、現在高い再生能力を持つ生物がほとんどいないということは、まったく種類が増えなかったり、再生能力を持つ種が進化の競争に打ち勝てずに絶滅したことになります。進化の過程で実際に何が起きたのかは不明ですが、もしかしたらすばらしいと思える再生能力は、何かしらの弊害も同時に抱えているのかもしれません。

元の論文
Early evolution of limb regeneration in tetrapods: evidence from a 300-million-year-old amphibian
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テーマ:雑学・情報 - ジャンル:学問・文化・芸術

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