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アマゾンにはオジー・オズボーンがいる!

みなさんはオジー・オズボーンという人をご存知でしょうか。かつてブラックサバスというハードロック・ヘビーメタルグループに所属し、脱退した後もソロ活動を続けており、日本ではメタルの帝王なんて呼ばれています。この人は数あるバンドの中でもなかなかクレイジーな人で、有名なところではステージ上でパフォーマンスとして生きたコウモリを食いちぎるなんてこともしています(後で病院に担ぎ込まれる羽目になっています。良い子のみんなは真似しないように。)。オジーは歌声が特徴的で、wikipediaによるとのっぺりとした金属的なハイトーンと不気味に響く低音を使い分けており、ファンもたくさんいます。そんなオジー・オズボーンの名を新種のカエルに与えられました。

別にこのカエルはコウモリを食べるわけではなく、オスがメスとコミュニケーションをとる時の声が、ハイピッチのノイズを含んでおり、それがオジーの様だということで名付けられたそうです。ちなみにこのような声が出るのは非常に大きい鳴嚢がり、これのおかげでそんな声が出るようです。
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(オジー・オズボーンの画像。左はwikipedia、右は情報元の記事。)

情報元
New tree frog named for Ozzy Osbourne

テーマ:雑学・情報 - ジャンル:学問・文化・芸術

ヒトの脳と脳がインターネットでつながる

ヒトの脳と脳をつなぐインターフェイスの開発がされました。

今回の研究はワシントン大学のものです。内容としては一人のヒト(送信者)に脳波を監視するヘルメットをかぶってもらい、もう一人のヒト(受信者)には経頭蓋磁気刺激法と呼ばれる、電磁石を動かすことで起きる磁場の変化により、脳内に弱い電流を誘起してニューロンを興奮させる方法を引き起こす装置を装着してもらいました。興奮させるニューロンは受信者の手を動かすときに活発になる脳の領域です。
送信者には、ここぞというときボタンを押して、大砲で町を守るゲームをしてもらいます。このときの送信者の脳の活動をインターネットで受信者に送り、これを磁気の力で受信者の指を動かさせるというものです。受信者がボタンを押すとその情報はゲーム機に送られます。つまりボタンを押すためにわざわざ別室にいる人に押してもらったということです。ちなみに受信者はその画面を見れないように別室にいました。成功率としては25-83%だったそうです。

これが完璧に意のままに動かせるようになったら、軍事から医療まで様々な場面で使われることが想定できます。受信者は操られているときどんな気分なのでしょうか。

元の論文
A Direct Brain-to-Brain Interface in Humans

テーマ:テクノロジー・科学ニュース - ジャンル:ニュース

ちいさな胃の作製に成功

胃の作製に試験管内で成功したという報告がありました。といっても豆粒よりも小さいサイズのものです。これはなにか他の生物の胃ではなく、ヒトの胃のミニチュアみたいなものです。

胃というのは生物によるばらつきが大きい器官です。例えば草食のウシは胃が4つもあったり、ヒトとは大きくかけ離れています。食べるものが違うので当然かもしれませんが、これは人の胃の研究をする際に、他の生物をモデルとして扱いにくいということになります。今回幹細胞から作製された胃は、小さいながらもしっかりと胃としての機能を持っており、ピロリ菌(潰瘍や胃がんの原因になる)に感染させれば、実際に人で見られるような分子、細胞の変化が見られました。作製方法としてはFGF, WNT, BMPレチノイン酸とEGFパスウェイの一時的な操作と3次元培養というもので、これで胃が作れるそうです。

そんなわけで胃の発生や病気の研究に役に立ちそうな研究でした。

元の論文
Modelling human development and disease in pluripotent stem-cell-derived gastric organoids

核移植によるリプログラミングを妨げるH3K9me3

以前も紹介したことがあったかもしれませんが、細胞のリプログラミングには核移植による方法とiPS細胞のように遺伝子導入によって行う方法があります。核移植によって得た細胞は分化全能性があり(iPS細胞は分化万能性)、、クローン羊のドリーのように個体を作り出すことが可能です。そのため様々な分野でこの技術の利用が期待されています。ただ、現在のところ問題の一つはクローンを作る効率が低いこと。今回、筆者らはドナー細胞のH3K9me3を消すことで効率が非常に高くなることを発見しました。

まず、なぜクローンは出来にくいのでしょうか。クローンを作る方法は卵の核を取り除き、体細胞の核を移植し、in vitroで培養し、胚盤胞とよばれる構造体ができたところで子宮に戻すという段階に分かれますが、大きな問題は主に核移植した細胞を子宮に戻す前の発生段階にあります。特にzygotic gene activation(ZGA)という現象があるのですが、核移植によってリプログラムされた細胞はここがうまくいかないといわれています。ZGAとは1細胞期の受精卵では卵母細胞のmRNAやタンパク質を多く利用しているのですが、発生の途中(マウスの場合2細胞期で、ヒトの場合4細胞期)から自身のゲノムからRNAやタンパク質を作り出し始めます。この自身のゲノムを使い出すように切り替わる減少がZGAです。核移植でZGAがうまくいかない理由はあまり分かっていませんが、ドナー細胞のエピジェネティックなバリアによるものと考えられています。

今回の実験では、まず体外受精させたマウスの受精卵と核移植によって得た細胞の遺伝子発現を比較しました。1細胞期では大きな差は無いのですが、ZGAが起きる2細胞期からは受精卵と核移植細胞では発現に差がある遺伝子がかなり増えました。今回は特にZGAで活性化される遺伝子に注目しました。ZGAで活性化されるはず遺伝子のうち、核移植細胞で活性化するかどうかで、しっかりとリプログラムされた領域、部分的にリプログラムされた領域、リプログラムされなかった領域の3段階に分けました。このうちリプログラムされなかった領域では抑制的に働くH3K9me3がドナー細胞で多く見られ、H3K9me3がZGAを阻害するエピジェネティックなバリアである可能性を示しました。そこで、ヒストン脱メチル化酵素(KDM4D)のmRNAを核移植後に注入したところ、遺伝子発現も体外受精細胞に近くなり、クローンが出来る効率も非常に高くなりました。さらにH3K9me3のメチル化酵素にはSuv39hとSetdb1という2種類があるのですが、どちらがエピジェネテッィクバリアを形成する原因となるかを調べました。方法としては、核移植前にドナー細胞でSuv39hまたはSetdb1をノックダウンしてから核移植するという方法です。結果的にSuv39hのノックダウンでZGAが出来ないことによる発生阻害は大きく減るということが分かりました。

エピジェネティックバリアとしてはDNAのメチル化を見ている場合が多い(気がする)けど、ヒストンもやっぱり重要という話です。ただ興味深いのはiPSのリプログラミングにおいてはSetdb1がエピジェネテッィクバリアを形成する原因となるそうで、リプログラミング方法によってバリアとなるエピジェネティックスは違うのかもしれません。

元の論文
Embryonic Development following Somatic Cell Nuclear Transfer Impeded by Persisting Histone Methylation

引用回数top100の論文が発表される

科学技術は日進月歩で発展しており、どんどん新たな知見が報告されています。その量は非常に多く、論文が発表されない日はありません。発表された論文は他の論文に引用され、次の研究の礎となっていきます。引用される回数が多いほど良い論文とされ、インパクトファクターのように客観的な指標として使われることがあります。ではどんな論文が最も引用されているのかが発表されました。

ここでは上位3つを紹介しましょう。(元記事でtop100の論文が書かれたファイルが手に入ります)
第一位は305,148回引用されたProtein measurement with the folin phenol reagent.という論文です。
第二位は213,005回引用のCleavage of structural proteins during the assembly of the head of bacteriophage T4.
第三位は155,530回引用のA rapid and sensitive method for the quantitation of microgram quantities of protein utilizing the principle of protein-dye binding.
です。ちなみに今回対象となった論文の数はおよそ5900万報で、14,499報が1,000回以上引用されています。もちろん新しい論文は引用される回数が少なくなるので、上位はやや古い論文が多いです。

意外なことにワトソンとクリックのDNAの構造を解明した論文のように、科学史上重要なランドマークとなった論文はほとんどはtop100にランクインしませんでした。傾向としては方法論に関する論文は引用されやすく、これは必ずしもインパクトが高い=良い内容というわけではないことを示しており、インパクトファクターのように引用回数だけで判断した指標を無条件に信じるのは危険かもしれません。

元記事
The top 100 papers

テーマ:雑学・情報 - ジャンル:学問・文化・芸術

アロマキャンセリング

情報元
Heard of noise canceling? How about stink canceling?

皆さんは音楽を聴くでしょうか。近年、携帯音楽機器として一般的なのはiPodやウォークマンでしょう。どちらも音楽を聴く装置という点で似たようなものですが、両者を分ける機能上の大きな違いはノイズキャンセリングの有無です。これは音のような波は位相が逆の音があると打ち消されることを利用し、周囲のノイズの逆位相の音を混ぜることでノイズを低減し、聞きたい音楽の音を聞くというものです。これがなかなか優秀で、雨音程度のノイズなら全く聞こえなくなるし、電車の中ではノイズは消えないけれど、かなりノイズが低減され、音楽が聞き取りやすくなります(状況によってはこの優秀さがあだになる場合もあります。屋外にいるときに車の接近に気づきにくくなるなどです。使用状況には注意。)。ソニーは音にこだわっているようで、現行のウォークマンは一部のモデルを除いてノイズキャンセリング機能を搭載しています。念のためいっておきますが、私はソニーの社員でもないし、ウォークマンの宣伝をするつもりもありません。(気に入ってるのは認めます。)
さて、日ごろ生活していると、ノイズのように感知したくなくても感知してしまう刺激というのは少なくありません。その一つがにおいではないでしょうか。今回、そんなにおいのキャンセリングに関する理論が発表されました。

身近にあるにおいを感知しなくするためのものとしては、消臭剤のようににおいの成分を吸収するものです。今回の理論はそれとは違い、ノイズキャンセリングのように匂いを持ってにおいをキャンセルするというものです。最近、においは人にどのようにして感知されるかという数学的なモデルが発表され、それに伴い特定のにおいに対する反対のにおいというのが分かってきました。今回、38種類の化合物を調合することで、ドリアンのようにきついにおいを効果的にキャンセルする「ホワイトアロマ」(注1)を作り出すことができるという理論です。

現在のところ、ホワイトアロマを実際に作られてはおらず、ノイズキャンセリングのようにすばやくにおいを消すことは出来ようになるのはまだまだ先の話です。でもこのような研究が進めば、消臭剤は良いにおいも臭いにおいも吸収してしまうのに対し、アロマキャンセリングがなら嗅ぎたいにおいだけ嗅げるようになるものと思われます。

元の論文
Olfactory Signals and Systems

(注1) 情報元の記事ではwhite smellとなっていましたが、smellよりもアロマのほうが外来語として定着しているため、ここではアロマという言葉にしました。単語の意味としてはaromaは良いにおいを、smellは臭いかどうか関係なく使われ、文脈と照らし合わせるとsmellのほうがたぶん正しいです。
(注2) この記事のタイトルも言葉としての定着度合いを鑑みてアロマキャンセリングとしましたが、通常良いにおいを消すために使うよりも臭いにおいを消すために使うことが想定されます。そのため情報元の記事では不快なにおいをさすstink cancellingという言葉が使われており、単語の意味と使用目的を考えるとstinkやsmellのほうが正しいと思われます。
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