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猫がペットになった時

ヤマネコと飼い猫は姿、形はそっくりですが、性格は全く違います。ヤマネコは獰猛で、基本的に人になつきません。その一方で、ペットショップなどで見かける、ペット用の猫は一万年にわたる家畜化のお蔭もあり、人に牙をむけることはほぼありません。今回、猫のゲノムを調べ、この性格の違いを引き起こす遺伝的な原因を探る研究が報告されました。

猫が人間社会に入ってきたのは約9500年前と言われ、農畜産を初めた比較的初期の頃と言われています。そのご、ここ1000年くらいの間に、体は小さく、毛の色やパターンが変化し、社交的な性格になったとされています。これは人が交配をコントロールしたというよりも、猫が自分で家畜化という進化の道を選んだとされています。今回、ペット用猫、ヤマネコ、その他の生物のゲノムを比較し、急速あるいは多様な変化を示した281個の遺伝子を見つけました。この遺伝子の中には猫にとって重要な聴覚、視覚、触覚に関連するものが見つかりました。一番興味深い点は、獰猛な性格から社交的になるにかかわる遺伝子が少なくとも13個はあるということが分かりました。このうちのいくつかはマウスのノックアウトの研究で、認知能力や学習能力にかかわるとされるものも含まれていました。認知能力や学習能力などはペットとして生きていくうえで必要な能力であり、新しい場所や人に囲まれても大丈夫かなど関わります。さらに5つの遺伝子は神経堤細胞と呼ばれる、頭蓋骨の形から毛の色まで様々な部分に影響を与える細胞の遊走にかかわるものでした。

近年、神経堤細胞は家畜化のマスターコントローラーではないかとされています。昔、手の付けられないような凶暴な性格を矯正するためにロボトミーという手術が行われていた時期があります・ロボトミー手術は脳の一部や右脳と左脳を繋ぐ脳梁を切るなどする手術です。これは効果が絶大だったそうで、ノーベル賞も与えられましたが、うまくいかない事例も多く、人間性を失う場合も少なくなく、今では行われていません。もしかしたら、今回のような研究が進めば、言葉は適切ではないでしょうが、凶暴な性格のヒトを家畜のように従順な性格に変えることも可能かもしれません。倫理的な論争を巻き起こすのは必至ですが。
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(イリオモテヤマネコ。こういった絶滅危惧種も大人しくさせることで、飼育が容易になり、個体数を増やして絶滅を避けられるかも?画像はwikipwdiaより。)

元の論文
Comparative analysis of the domestic cat genome reveals genetic signatures underlying feline biology and domestication
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テーマ:海外ニュース - ジャンル:ニュース

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