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細胞の記憶を保存するDNAレコーダー

細胞内では常に様々なことが起きてます。さっきこんな分子が通ったとか、こんなシグナルを送ったなんてことが記録できれば、科学者にとってとてもありがたいことです、今回、新たに細胞のある種の記憶のようなものを数週間にわたって記録する技術が開発されました。

今回も合成生物学的な手法を使っており、従来は特定の刺激に対してタンパク質を作らせるという物であり、期間やその量もわからないし、細胞が死んでしまえば情報を取り出すことは不可能になってしまいます。今回の装置では特定の化合物にさらされたとか光の刺激を受けたといった情報をDNAに保存し、あとで取り出して調べるという物です。DNAの配列は細胞が死んでもすぐには消えず、シーケンスすればその情報を読み取ることができます。具体的な方法としてはある種のバクテリアは宿主のDNAを変えるのですが、それに使う一本鎖DNAを作り出すretronと呼ばれる遺伝的システムを使います。研究のためにまずはバクテリアの細胞を使い、特定の化合物などの刺激に対して、特殊なDNAを作り出すように操作されたレトロンを挿入しました。特定の刺激に応答し、徐々にホストのDNAが変異していくことが確認できました。そのほか光刺激なども記憶できることが確認されています。変異が多ければその刺激が強かったあるいは長期間続いたということもしることができるのです。
この技術は読み込むことも書き込むこともできます。ただし、一度記憶させると消すのは大変なのでCD-ROMと同じようにDNA-ROMとでも呼びましょう(論文の中ではSCRIBEという技術であるといってます)。今回の方法を応用すれば細胞をどんな化学物質にさらされたなどの環境状態を測定するセンサーのように使うことも可能でしょう。なかなか革新的な技術だと思います。

元の論文
Genomically encoded analog memory with precise in vivo DNA writing in living cell populations
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テーマ:テクノロジー・科学ニュース - ジャンル:ニュース

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