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白色脂肪細胞は悪いやつ?良いやつ?

情報元
'Bad fat' may be good for cancer patients

脂肪には褐色脂肪細胞と白色脂肪細胞の2種類あり、褐色脂肪細胞はエネルギーを使って熱を作り出し、白色脂肪細胞はエネルギーを貯蔵しています。白色脂肪細胞はベージュ細胞と呼ばれる、褐色脂肪細胞みたいな細胞になることが出来ます。一般に白色脂肪細胞が多いと肥満や糖尿病のリスクが多く、あまり好ましくないものと考えられ、ベージュ細胞化は良いことだと考えられていました。しかし、実は悪液質という症状の原因であり、良いことばかりではないらしいということが明らかになりました。

末期がん患者やAIDS患者などで悪液質(カヘキシア)とよばれる症状を示すことが良くあります。これは脂肪や筋肉の異常な現象を引き起こす複合的な代謝異常症候群です。この病態を示すようになると手の施しようが無く、ちゃんと食事をしていてもがりがりに痩せていき、後は死を待つのみという状態です。今のところ原因は不明ですが、褐色脂肪細胞の代謝が異常に高いことと関連しているものと考えられています。したがって、白色脂肪細胞の異常なベージュ細胞化も関連している可能性があるのです。そこでマウスのがん疾患モデルや人のがん細胞を移植したマウスを調べていくと、悪液質の症状である筋肉の細胞の減少の前に、白色脂肪細胞のベージュ細胞化が起きていました。さらに調べていくと、炎症反応と深くかかわるプロセスと関連があることが分かりました。例えばIL-6という炎症に関連する遺伝子はがん患者で異常値が見られると共に、ベージュ細胞作りに欠かせないものでもあります。そこで炎症反応のプロセスが悪液質に関わっていることから、抗炎症剤を投与しました。すると悪液質の原因となる白色脂肪細胞のベージュ細胞化が止まり、悪液質の症状が改善したとのことでした。

悪液質の症状を示す状態ならもう手遅れ状態とされてきましたが、もしかしたら延命できるようになる日はそう遠い未来のことではないかもしれません。ただ、延命をすればなかなか死ぬことも出来ず、患者は苦しい思いをする期間が増え、家族も看病や治療費の負担が多くなります。個人的には本当に長生きすることが良いことなのかという疑問も湧いてきます。安楽死問題も良く考える必要があると思います。

元の論文
A Switch from White to Brown Fat Increases Energy Expenditure in Cancer-Associated Cachexia
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