スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

生きたまま脳を照らす技術

情報元
Mapping a live mouse’s brain with lasers

脳というのは複雑な機構を持っていて、人体の中でもっとも未知な領域です。現在、アメリカのBRAIN intiativeやヨーロッパのHuman Brain Projectなど大型国際プロジェクトが始まっており、世界では最も活発に研究されている分野の一つです。今回、この様な脳の研究にも使えそうな手法が新たに開発されました。

既存の方法ではX線やMRIを使ったイメージングが行われてきました。X線では被曝だけで無く、軽元素からなる脳はコントラストが付きにくく、明瞭なイメージが得られにくいという欠点があり、MRIは近年急速に発達したものの、時間分解能はまだまだ低いという欠点があります。それに対して可視光のレーザーで観察しようとすると、時間分解能やコントラストは良いものの、開頭手術が必要で、さらに脳の1~2mmの深さまでしか観察できませんでした。今回の方法はカーボンナノチューブを血液内に注入します。このカーボンナノチューブは単層で、光で励起すると基底状態に戻るときに光を発します。そこでレーザーで励起し、放出してきた光を検出することで、脳内の血管を生きたまま脳を観察する技術です。深さは2mm以上、空間分解能はサブ10μm、時間分解能は0.2 secくらいでイメージが得られたそうです。

今回の手法ではまだ2mmちょっとの深さまでしか見えません。著者らは将来的に人にも応用し、脳卒中や偏頭痛の研究に使いたいといっています。ただ、カーボンナノチューブは有害であるとの報告もあり、人に適用するのは難しいかもしれないと個人的には思います。さあこれから10年で大きく進歩することが期待される脳研究。どんな発見が出るか楽しみです。

元の論文
Through-skull fluorescence imaging of the brain in a new near-infrared window
スポンサーサイト

テーマ:自然科学 - ジャンル:学問・文化・芸術

コメントの投稿

非公開コメント

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。