スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

トラウマ克服のためのエピゲノム

情報元
Modifying DNA May Wipe Away Old Memories

生きていれば心に深い傷を負うこともあるかとおもいます。たとえば東日本に住んでいる人なら3年前の大地震と津波でトラウマ(PTSD)になったひともいると思います。トラウマの治療として施されるのは、安全な状況でトラウマをおったときのことを思い出してもらうというものです。これを繰り返すことで、恐怖と感じた状況を安全なものであるという風に記憶を塗り替えていくという方法です。ただしこの方法は比較的最近負ったトラウマ治療には有効なのですが、時間がたつと難しくなります。実はその原因としてDNAの化学修飾にあるらしいということが分かっています。
今回、トラウマを植えつけたマウスに1日後と30日後に、安全な状況で同じことを思い出させるという実験をします。普通にやると1日後に思い出させる場合はそのトラウマが消えていくのですが、30日後では消えにくいです。今回の実験で、古い恐怖記憶を塗り替えようとするときに、HDAC2という遺伝子が海馬(記憶に重要な脳の部位)で働いており、記憶を塗り替えるのを邪魔しているらしいということがわかりました。さらに、HDAC2の作用を阻害する化学物質を投与すると記憶が塗り替えることができたそうです。

記憶とエピゲノムがこんな関係があったんですね。記憶に関する理解が深まっていくと、本当に人の記憶を意のままに変えることができるようになってしまうのかも。こわっ!

元の論文
Epigenetic Priming of Memory Updating during Reconsolidation to Attenuate Remote Fear Memories
Cell, Volume 156, Issue 1, 261-276, 16 January 2014
スポンサーサイト

テーマ:自然科学 - ジャンル:学問・文化・芸術

コメントの投稿

非公開コメント

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。