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ハエの聴覚を応用した音検出器

久しぶりに物理・工学的な話を一つ。

ヤドリバエ(Ormia ochracea)という体長1cm程度のハエがいるのですが、このハエは日本で見るようなハエとはちょっと違っていて、他の生物に寄生するという特徴があります。その相手はコオロギなのですが、ご存知の通りコオロギは夜になると鳴きます。このハエはその音のする位置を正確に捉え、自分の寄生先を探し出すという方法をとっています。今回、このハエの音の検知システムを利用した装置が作られました。

人間の場合、音を聞くと、2つある耳に届く時間の差から音源の位置を推測しています。ですがこのハエの場合、体が非常に小さいため、2つの耳に音が届くタイミングはほぼ一緒になってしまいます。このハエの耳は非常に特殊で、一方の耳に音が入ってくると、反対側の耳は位相が180度反転した状態で振動します。これにより、両耳に届くごくわずかな時間差を増幅し、位置の特定が出来るようになっています(あまり理解できてない)。今回はこの耳のシステムをシリコンで再現し、非常に感受性の高い補聴器を作ることに成功しました。

実はこの研究の資金源はアメリカの国防高等研究計画局というところで、軍事応用技術を研究するところです。この技術を用いて銃などの発砲音から敵の位置を正確に知ることが出来るようになるだろうとのことです。戦争なんてせずにすむならそれが一番ですから、出来ればこういった技術を軍事応用する必要が無い世界になってほしいものです。ちなみにここ10年くらいの間にハワイではコオロギがあまり鳴かなくなったそうで、その原因がこのヤドリバエのせいなんだとか。ヤドリバエはアメリカにいるハエですが、以前はハワイにはおらず、比較的最近になって入ってきた生物です。コオロギは交尾相手を探すために無くのですが、自分の身をヤドリバエから守るために泣かないようにしているそうです。虫の世界も戦争中ってことですかね。

元の論文
Sound source localization inspired by the ears of the Ormia ochracea

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たいして早くなかったD-wave

情報元
Quantum or not, controversial computer runs no faster than a normal one

みなさん、D-waveという会社をご存知ですか?カナダの会社で数年前に世界で始めて商用量子コンピュータを作った会社です。量子コンピュータについては私自身よく分かっていないのですが、既存のシリコンベースのものと違ってスピンなどの量子力学的な重ねをあわせを使い、計算しているそうです。これまでD-waveのコンピュータは様々な批判があり、真の量子コンピュータではないというものもあります。そこで今回、このD-waveの量子コンピュータの性能を調べた人がいるのですが、既存のコンピュータより早くはなかったそうです。

方法はある特定の問題をどんどんデータのサイズを大きくしていったときに、計算で解くのに必要な時間がどのくらい増えていくかを調べていきました。真の量子コンピュータであれば既存のどんなコンピュータよりもデータサイズがでかくなることに対して強いからです。今回、503キュービットのD-wave2を使いました。しかし、残念ながらスピードアップは見られませんでした。

じつは量子コンピュータというのはいつでもどんな問題でも早く解くことができるわけではないらしく、会社側は今回行ったテスト内容が良くないと言っているそうです。まだまだD-waveをめぐる議論は続きそうです。いずれにせよ、一台の値段も億単位だし、絶対零度付近まで温度を下げなければならないので我々個人が手にするのははるか先のことかもしれません。正直、今回の内容は私自身正確な理解ができていませんので、間違ってたらゴメンナサイ。参考程度にしておいてください。

元の論文
Defining and detecting quantum speedup

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月はどうやってできた?

地球の周りをまわり、夜に輝く月。先日もきれいな赤みがかった月が見えましたね。ところで、月はどのようにして作られたのでしょうか。以前からこれは諸説ありますが、定説となっているのが45億年前に火星ぐらいの小さな惑星(Theia と名付けられています)が地球にぶつかり、その破片が月になったというものです。これまでは予想に過ぎなかったのですが、今回この予想を支持する結果が得られました。

手法としては.月からが持ち帰った石(玄武岩など)の酸素の同位体O17の量を調べました。これまでの研究では月から地球に落ちてきた石のO17の量を調べていたのですが、地球の石との差が見られていませんでした。今回のサンプルでは地球の石のO17と比較して12 parts per millionの差がありました。太陽系の惑星ごとにO17のレベルは違うことから、月は何か惑星が衝突した際の破片だろうと考えられるとのことです。
月はどうやってできたかの研究でした。惑星が衝突してできたとして、その後どうやって丸くなったのでしょうか。やはり重力のせい?そしてうまいこと惑星軌道に乗れなかった地球や月(Theia )の破片は今も宇宙のどこかを漂っているのか、それとも他の星の重力に引っ張られて衝突したのでしょうか。月は見てるだけでなく、考えることでも楽しめますね。

元の論文
Identification of the giant impactor Theia in lunar rocks

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がか座ベータ星bは一日8時間

情報元
ScienceShot: Alien World Has 8-Hour Day

今回、初めて太陽系外の惑星の自転周期が判明しました。今回明らかになったのは、がか座ベータ性b(ベータ・ピクトリスb)という惑星です。この惑星は、木星よりも11倍の質量があると考えられており、がか座の星の中で若く、熱い星です。太陽系外からくる近赤外光を解析したところ、自転速度は秒速25Kmと見積もられ、直径が木星よりも65%大きいと考えられていることから、自転周期は8時間と結論付けました。太陽系で最も自転周期が短い木星で9.8時間であることから、既知の惑星の自転周期で最も短いということになります。ただ、惑星の質量から自転速度を予想できるのですが、その予想よりも自転周期は長かったです。この理由として、この惑星はまだ若く、冷え切っていないため、まだ縮み切っていないためだろうと考えられています。最終的には大きさは木星と同じくらいになり、最終的に4時間くらいになるだろうと予測しているそうです。

元の論文
Fast spin of the young extrasolar planet β Pictoris b

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NASA、月に探査機をぶつける

情報元
Moon dust probe crashes

日本時間で18日の16時ごろ、探査機LADEEが予定通りに衝突し、大破しました。

LADEEはLunar Atmosphere and Dust Environment Explorerの頭文字から取られた名前で、の大気の構造や組成を調べ、の空へチリを飛ばしているかを調べることを目的として、NASAが昨年9に打ち上げた探査機です。もともと徐々に上空から軌道を下に近づけていっての表面からの距離とそこでの大気の組成を調べていました。つまり、はじめから最後は月にぶつける予定でした。そしていよいよ表面にぶつかる時が来て、先日それが確認されたそうです。ちなみにぶつける場所は宇宙船アポロが月に着陸した場所など、歴史的な場所を避けているそうです。

宇宙船アポロに乗っていた宇宙飛行士たちは、日の出前に月の地平線上に謎の光を目撃したそうです。巷ではUFOだという噂になっていますが、LADEEはこの光の謎を解くことも目的としていました。残念ながら原因は不明のままだそうです。もう一つ、LADEEは地球と宇宙空間でのレーザーによるブロードバンドコミュニケーションのテストも行っており、こちらは成功したそうです。

LADEEの衝突の数日前、赤い月が見られるということで空を見上げた方もたくさんいるのではないでしょうか。その数日後、知らないところで活躍していた小さな探査機がひっそりと最後を終えたというお話です。さようなら、LADEE。
あっ、今回論文じゃなかった。まあいずれ論文という形で詳細な結果が報告されるでしょう。

LADEEの写真はこちらのNASAのサイトで見れます。

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